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散歩道

天草は島でも結構広いそして奥深い

 天草を始めて訪れた人は、天草が意外と大きい広い)のに驚く。熊本方面から天草に来る場合、大矢野島を通過し、松島に着いて、「やっと、天草に着いた」とほっとする。しかし、それから本渡までは車で約40分もかかる。距離にして約30km。天草島南端の牛深市まではそれからまだ約50分もかかる。
 天草(諸島)は、総面積881.39平方キロメートル。一番大きい下島は573.64平方キロメートルで日本の島では淡路島についで8番目に大きい島である。下島、上島、大矢野島など約120の島々からなる。
 天草に来る前は、片方の海岸からボールを投げると向こうの海に届くと思っていた、などという人もいるが、なんのなんの、天草が意外と広いのが分かっていただけたと思う。
 天草は広いだけではない。下島の内陸部は山また山で、もちろん海などは見えない。私が始めて福連木というところに行った時感じたことは、ここは「日本アルプス」ではないか。本当にそう思った。ずっと天草に住んでいる私さえそう思うのだから、天草は広いのである。かつ、奥深いのである。 
 五足の靴」を読んだ人はお分かりと思うが、天草には昔は道路が無かった。道なき道を、富岡から大江まで、西海岸を歩いて旅した様子が活写されている。「五足の靴」ぜひ一読されたい。