鎮魂の丘 戦艦長良慰霊碑


四季の花木と草花

なんじゃもんじゃの木

   
 なんじゃもんじゃ??

 この変てこりんな名前の花木が、牛深町の戦艦長良慰霊碑の丘に植えられている。
 この地は何度か取材に訪れていたが、この花木が植えられていることは知らなかった。
 2020年4月28日の熊本日日新聞に、この花が紹介されていた。
 そこで早速(4月29日)この地を再訪した。

 時は新型コロナウイルス対策で、外出自粛要請が出ている。
 でも、天草市は未だ感染者は出ていないし、大丈夫だろうと思いながら、一応マスクは付けて。

 この地は、牛深の一女性が、太平洋戦争の末期、牛深沖で米軍の攻撃を受けて沈没した戦艦長良の犠牲者の御霊を始めとして、一連の戦争で尊い命を落とした、軍人の御霊を鎮魂する目的で、自費で築造したという。

 その女性の名は、佐々木ツルさん。

 このことについては、別ページで参照していただくことにして。

 熊日の記事によると、この変てこりんな名の木は、佐々木ツルさんの米寿記念に、昭和60年に植えられたという。
 
 確かに変わった木である。

 ネットで調べたら、正式名称は、ヒトツバタコというモクセイ科の木だという。
 自生地は、中国、台湾、朝鮮半島と日本では対馬、岐阜県の一部、愛知県の一部に隔離分布していて、原産地では、天然記念物に指定されているようだ。
 つまり、ポッポッと自生しているため、かつ変わった花のため、この珍しい花は何という名じゃ? つまりなんじゃもんじゃという変わった名前が付いたようである。

 この珍しい木を、この地に植栽した方々は、どういう経過で植えられたのか、ちょっぴり気になる。
 
 余談だが、この地を訪れた後、遠見山の日本庭園の君子ランを見に行く途中、牛深小学校の裏にもこの木が植えられていて、花が満開であった。

 こういう珍しい木は、特徴的な花が咲いてこそ、判別できるもので、花のない時期(1年の内大半)は、誰も、これは何という樹木だろうと気にも留めないだろう。

 熊日の記事には「雪が積もったみたい・・・」とタイトルがついていたが、まさにその通りで、純白の花が咲き乱れていた。

 でも、この花の時期は短いようで、枯れかかっている花びらもあり、まさに、「花の命は短くて・・・」、「人の命も短くて・・・」と言われるように、若き命を戦争の犠牲に散らした、かつての若者たちの、鎮魂にふさわしい花のような気がする。

 もっとも、この花を愛でに訪れる人は多いかも知れないが、そこまで思いを込めて花を見つめる人は、ほとんどないと思われるが・・・。